無印良品は、もともとは西友のプライベート・ブランド(PB)としてスタートしました。今から30年以上も前の1980年(昭和55年)のことです。
当時はあらゆる商品がブランド化を目指していた時代でしたが、それに対抗するかのように英語のノーブランドグッズを直訳した「無印良品」が生まれたのです。
最初は食品を中心に40点ほどのアイテムを揃えてスタートしました。あくまで西友に並ぶ商品展開ということから、コスト削減・ムダの排除による低価格化を前面に打ち出した商品戦略は見事に成功をおさめました。
西友から独立し、「良品計画」という会社を設立したのが1989年。
特に平成不況と言われた1990年代は、無印良品にとって最良の時代でした。モノトーンのファッションや、無機質、シンプルがトレンドの時代において、無印良品はトレンドに乗り一大躍進を果たしたのです。
ところが、その後、ナショナルチェーン化を目指したことがアダとなり、本来のブランド価値を落とし顧客が大量に離反していったのです。それにより創業以来の右上がり成長は止まり、株価も暴落しました。
そんな不況を克服したのは、もう一度原点に立ち返って丁寧な商品企画(無印スタンダード)や、増えすぎたアイテム数の削減、アパレル商品のデザイン強化などに努めたからです。
現在では売上は回復傾向を示し、有名販売店の一つとして幅広い客層に支持されるようになりました。 |